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“海外でしかできない”グローバル人材育成とは

新型コロナウィルスの蔓延により、グローバル人材育成のためには “海外“での先行経験が重要という常識が揺らぎつつあります。国内でのグローバル人材育成を模索する動きが加速していますが、海外でしかできないこともあるのではないでしょうか?

800名以上の海外派遣を支援してきた私たちが、今まで目撃してきた海外派遣者の気づき・学びをご紹介していきます。これらのケースから、海外でしかできないことについて考えていきたいと思います。

河内さんのエピソードノート

エピソードノートとは、海外派遣中に、気づきや発見を写真と一言で残し、異文化やグローバルビジネスについて分析するツールです。河内さん(仮称)は、インドネシアでの海外派遣型研修に参加し、様々な発見をしています。

朝や夕方になると、道路の脇に人差し指をたてて立っている女性や、子供を連れてピースサインをする女性を見かける。一体何のために彼女たちはそんなことをしているのだろうか?現地の人に質問をしてみた。なんと、渋滞のすごいジャカルタでは、朝や夕方のラッシュ時に、特定の区域で1台の自動車に3人以上乗らないといけない「3 in 1」というシステムがあるらしい。人数が足りていない車は、こうやって立っている女性を乗せて、区域が終了すると彼女たちを降ろしお金を払うらしい。

加川さんのエピソードノート

タイの海外派遣型研修に参加した加川さん(仮称)も、職場での様子についてエピソードノートにあげています。

今まで、「外国人は時間にルーズで、日本人のように真面目に働かない」と思っていた。しかし、それがステレオタイプだと実感した。彼女たちは、毎朝仕事の前にカフェで日本語レッスンをしてから出勤。夜遅くまで、働いている。しかも、彼女たちとミーティングをすると、足を組んでいたり、タピオカドリンクを飲んでいたり、片手にスマホで、かなりラフな姿なのだが、議論は真剣。ミーティング時間も30分くらいで、どんどんアジェンダが片付いていく。軽やかな雰囲気の中にも、仕事を前に進めていく気合のようなものを感じるのだ。

海外でしかできないものは何か

河内さんや加川さんのケースから見えてくる、「海外でしかできないこと」について考えてみたいと思います。

  • 五感から無意識に得られるマーケット情報や関係構築の知恵収集

→海外に身を置くことで、その匂い・温度・見たものから、無意識に〇〇が流行している、■■の価値観がありそう、△△の社会課題があるのだ・・等と情報を得ることは現地に行ったからこそできる経験です。

→全身に現れる相手の仕草や、相手の表情、身体の些細な動きから、〇〇の時は、XXしたほうがいい、彼らはやる気がある・ない/本気だ・嘘をついている…等の関係構築上のTipsを得ることはリモートの関係だけでは難しいと言えそうです。

 

エピソードノートには現れてきていないケースですが、半年から1年以上の派遣になる場合には、リーダーシップ発揮も対面だからこそトライできると言えそうです。

  • ポジションがない中でのリーダーシップ発揮

→関係性のない状態かつポジションがない中で、信頼を構築し、徐々に自分の意見を通し、相手を巻き込んで動いてもらう状態(=リーダーシップ発揮)を実現するのは、リモートだけでは難しいかもしれません。業務・業務外含めて時間・空間を共有することが、明確なポジションのない中でのリーダーシップ発揮には大きな助けとなっているからです。

 

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